大阪市における実例

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虚構の反「“放置”自転車」キャンペーン


京都市大阪市神戸市3市当局作成の反「“放置”自転車」キャンペーンポスター

2003年秋,京都市・大阪市・神戸市3市当局が鉄道事業者を巻き込んで作成した反“放置”自転車キャンペーンポスターでは,駐輪されている自転車がある風景とない風景が対照して配置されており,前者に否定的感覚を,後者に「人に優しい」・「スッキリ!ラクラク!」などといった肯定的感覚を植え付けることを意図している。しかしながら前者において駐輪されている自転車が何ら通行の支障になるものでないことは,画像をよく見れば解ることだし,その撮影された場所を見れば,これが作為的なものであることがいっそう明らかになる。こうした虚構は地方自治体−行政当局による反“放置”自転車キャンペーンの常套手段だ。さらに,対等の市民である利用者がその目的にしたがって利用する自転車を排除した情況を肯定する感覚は,市民が内包する多様性を否定するのみならず,市民各自がもつ意識と市民社会を,偏狭で排他的なものへと作り替えるという点で,危険かつ犯罪的である。またそれ以前にかかるもの自体が,個人の内面の良心に介入する,公権力による思想・信条の自由の侵害である。

主体的市民と市民社会のちから


大阪市当局のキャンペーンや「警告」を逆手に取った広告 (2004.3.10)

路上にうち捨てられた“放置”自転車に,廃棄物「警告」を模した不動産業者の広告。行政当局が都市景観から排除しようとする対象が,人民大衆に訴える広告として機能するということは,人民大衆の意識の健全さと,行政当局の意図を挫く対抗言論としての意味を持つものといえる。

参考

うえまち貸自転車」(上町ネット[西代官山クラブ]
「中央区の「上町台地」に貸自転車屋、きょう開業 NPO「西代官山クラブ」」(『毎日新聞』2003/10/10 大阪版)に「大阪城、難波宮跡、四天王寺などナニワの代表的名所旧跡と、昔ながらの商店街、町家、おしゃれなショップなどが同居する大阪市中心部の「上町台地」に10日、貸し自転車屋がオープン、営業を始める。経営するのは地域活性化に取り組む地元のNPO「西代官山クラブ」のメンバー。「訪ねて楽しいスポットが点在している上町台地は自転車で回るのが一番。車から眺めるのとは違う景色をゆっくりと楽しんでほしい」と意気込んでいる。」と紹介された。
さあ上町へ自転車で」(『朝日新聞』2003/11/6 大阪版)に「大阪城の南東に広がる丘陵地、上町台地の観光にどうぞと、20代の2人が脱サラして貸自転車店を始めた。かいわいにはお寺がいっぱい。上町筋には古道具店が集まり、「天王寺七坂」や難波宮跡公園など歴史名所も数多い。坂道を快走できるよう貸自転車20台はすべて3段変速機つきにした。折りたたみ式で階段も担いでのぼれる。「ゆっくり、いっぱい見ていってほしい」−−。 」と紹介された。

寺田町駅」(『読売新聞』大阪版 ひと駅ひと物語 大阪環状線めぐり

Super Link 関西駐輪場情報」(都市交通問題調査会